医学部受験における特徴として、入試問題が大学によって千差万別であるということが挙げられます。
ある大学では数学で差が付き、ある大学では生物が独特の出題形式をするなど、独学ではなかなか対策が難しいです。
特に医学部受験では複数の大学を併願することは珍しくないこともあり、いかにうまく大学ごとの対策をできるかが結果に直結してきます。
医学部専門予備校では個別指導や少人数制の授業を行っていることが多く、生徒の志望校、成績に合わせた指導ができることを強みとしています。
今回はこの個別指導と少人数制の授業を比較し、それぞれについて解説していきたいと思います。
医学部受験専門予備校とは
医学部予備校とは、医学部受験専門の予備校です。
そのため医学部受験に関するノウハウや情報が充実しており、医学部を目指すのに最適な環境といえるでしょう。
主に個別指導~少人数制の授業を行っており、大人数の集団授業を基本としている大手の予備校と比べて授業の学習効果は高いといえます。
事実、偏差値40から医学部に合格した例は毎年のようにあるため、まだ実力が足りない方などに個別指導、少人数制授業は特におすすめできると思います。
個別指導でおすすめの医学部予備校
富士学院
富士学院は開校27年と老舗の医学部予備校です。富士学院には個別指導のコースと少人数制の集団クラスの2つが存在するのですが、今回は個別指導のコースについて紹介したいと思います。
富士学院の個別指導コースでも、先ほどのメディカルラボと同じく生徒ひとりひとりにあった学習計画を立て、指導を行っているのですが、富士学院の強みはなんといっても医学部予備校業界で最高峰の厳しさで選抜された講師です。
担当教科への知識、指導力はもちろんのこと、人格や医学部受験指導の経験値などにもこだわって採用されています。
また、富士学院は大手医学部予備校であり講師の数も多いため、相性の合う講師を見つけやすいです。
個別指導は講師と1対1で長時間授業を受けるため、指導力があっても人間的に相性が合わないとどうしても効率が悪くなってしまいがちです。講師の数が多いのも富士学院のメリットといえるでしょう。
また、富士学院の特徴として推薦型選抜や総合型選抜といった特殊な形態の入試の合格実績が豊富であることが挙げられます。
2022年度の川崎医科大学総合型選抜では20名の合格者のうち、18人が富士学院の生徒とのことでした。
合格者のうち富士学院の生徒の占有率が半分を超えるというのは毎年のように起こっており、富士学院の個別指導力の高さがうかがえます。
また、集団面接の対策は他の受験生と合同で行うので、その点では少人数制の医学部予備校にも引けを取りません。
少人数制でおすすめの医学部予備校
メビオ
少人数制の医学部予備校でまず紹介するのはメビオです。
メビオでは1クラスが平均7名の受験生で構成されており、少人数制ならではの生徒と講師の距離の近さが特徴の医学部予備校です。
そしてメビオの授業ですが、1コマが3.5時間とかなり長く設定されています。
1つの単元についてまとまった時間でじっくりと授業を受けることができるため学習効率が高いです。
これだけ授業時間が長いと集中力、体力に不安を覚える方もいるかと思います。
ですが少人数制だからこそ、他の受験生と一緒に授業を受けるので競争心が刺激されて集中力が持続しやすいようです。
また授業では毎回復習テストを行っており点数が悪い場合には講師の目の前で解きなおしの指導を受けられるようです。
このように分からないことを分からないままにせず、徹底的に指導を行うことで数多くの私立難関医学部への合格実績を誇り、口コミでも評判です。
少人数制ではあるのですが、講師に質問する機会もしっかり確保されているので安心ですね。
なお、メビオではオンラインでの少人数制授業も行っています。
こちらは1クラスあたり2~4人とさらに少なくなっており、より講師との距離を近く感じることができるでしょう。
オンラインの少人数制授業ということでついつい集中力が落ちてしまいそうですがメビオでは双方向型の授業をモットーとしているため、緊張感をもって授業に臨むことができます。
プロメディカス
プロメディカスは大手大学進学予備校の駿台グループが展開する少人数制の医学部予備校です。
1クラスあたり8名までとなっており、各校舎3クラス24名と校舎あたりの人数は他の医学部予備校に比べてかなり少ないのが特徴です。
クラス分けは国立医学部や慶応、順天堂といった最難関の医学部合格を目指す国公立、私立医学部Nクラス、東京医科大学、北里大学などを目指す私立難関Aクラス、帝京大学、東海大学などを目指す私立難関Bクラスから構成されています。
レベルの近い大学を目指す受験生と一緒に授業を受けることでお互いを高めあうことができそうですね。
特徴としてはなんといっても駿台グループとして培ってきたノウハウを生かした授業、情報量です。
医学部予備校の中にはまだ開校してから日が浅いところもあり、そういった医学部予備校は情報面でどうしても劣ってしまいがちです。
ですがプロメディカスなら駿台の今までの指導実績を生かし、受験生がどのような成績の伸び方をするか、どの大学がどのような傾向の問題を出題するかなどを細やかに指導してくれます。
少人数制のクラスだけでなく個別指導も行っており特に苦手な科目については別料金で受講することも可能です。推薦入試などで特殊な形式の出題がされるときに利用するといった使い方をされるようです。
レクサス教育センター
レクサス教育センターは個別指導と少人数制のクラスを組み合わせた授業を行っている医学部予備校です。
朝8時15分から夜9時半まで、1日13時間のフォロー体制を敷いています。
具体的には朝~夕方までは少人数制の授業を行い、夜7時以降は個別指導でのフォローを行うといった感じです。
少人数制クラスの授業では受験生同士が競いあい、そして支え合うことをモットーとしています。個別指導に比べて講師あたりの生徒は多くなりますが、少人数制の強みをしっかりと活かしている医学部予備校ですね。
夜の個別指導では昼の少人数制授業で理解したことをしっかりと解けるようになることを目指しています。
せっかく昼の少人数制授業で理解したことも実際に問題で解けるようにならなければ意味がないのでとてもよいカリキュラムだと思います。
仮に少人数制の授業でわからないところがあったとしても夜の個別指導で疑問点を解消できるため、毎日着実に実力をつけ続けていくことができるでしょう。
レクサス教育センターは少人数制の医学部予備校と個別指導の医学部予備校の良さをいいとこ取りした医学部予備校と言えるでしょう。
個別指導と少人数制とならどっちの授業スタイルがおすすめ?
ここまで個別指導の予備校と少人数制の医学部専門予備校についていくつか紹介してきました。
ここからは個別指導と少人数制、どちらがおすすめなのか紹介していきたいと思います。
個別指導がおすすめな人
志望校まで学力が離れている人
自分の志望している大学と学力が大きく離れている場合には個別指導の医学部予備校がおすすめです。
学力が足りない場合、集団コースの医学部予備校で授業を受けても授業の速度についていけず、モチベーションが低下してしまう恐れがあります。
個別指導の医学部予備校ならばプロの講師と1対1で授業を受けることができるのでわからないところ、苦手なところについては特にじっくりと時間をかけて教えてもらうことができます。
また、学力が足りていない場合1年間を通してどのようなスケジュールで学習したらよいのか、また途中でどのように修正するかというのはなかなか1人では難しいです。
個別指導の医学部予備校の場合、多くは受験生1人1人に専属のチューターが付きます。適宜学習相談を行うことで1年間ブレずに成績を伸ばし続けることができると思います。
特定の科目だけ成績が悪い人
どんな受験生にも得意科目、不得意科目はあるとは思うのですが、苦手科目の成績があまりにも低い場合、個別指導の医学部予備校がおすすめです。
医学部受験ではすべての科目でまんべんなく高い点数を取ることが求められる大学が多く、総合力がとても大事です。
特定の科目だけやたら成績が悪い場合は志望校選択の幅も狭まってしまうため医学部合格にはかなり不利となってしまいます。
基礎からしっかりと指導してもらうことができる個別指導の医学部予備校にて全体的な学力の底上げを図るのがおすすめです。
少人数制がおすすめな人
仲間と高めあいたい人
競争心があるような人は少人数制クラスの医学部予備校がおすすめです。
集団授業では当然他の受験生と一緒に授業を受けるため友達ができやすいです。
ともに医学部への合格を目指す仲間、そしてライバルができることで勉強へのモチベーションを維持しやすく、全力を出すことができます。
また、どうしても受験生にはスランプのような期間が訪れがちですがそういった時にも友達の存在には大きく助けられると思います。
学費を抑えたい人
医学部予備校は一般的な予備校に比べて学費が高い傾向にあるのですが、個別指導専門の医学部予備校はとりわけ学費がかかることが多いです。
生徒一人に講師が一人つくので当然といえば当然なのですが、それでも一般の家庭ではかなり負担となってしまう額なので学費を抑えたい場合、少人数制クラスの医学部予備校がいいでしょう。
まとめ
今回は少人数制の医学部予備校と個別指導の医学部予備校について解説してきました。
まとめますと、
- 学力がかなり足りていない人は個別指導の医学部予備校
個別指導の場合、生徒に合わせた個別カリキュラムを組み、その上で個別指導を行ってくれます。
学力が足りていない場合、そもそもどのような勉強をしたら良いかすらわからないことが多いのでプロ講師に個別指導してもらうのが最も効率的だと思います。
- 高め合いたい人は少人数制クラス
少人数制クラスでは個別指導に比べて講師1人あたりの生徒の人数は増えるのですが、他の受験生の様子が見えやすいです。
他の成績がいい人を見ることでモチベーションが上がりますし、友達は受験生活の中で支えになります。
少人数制では友達も作りやすいですし、仲間と合格に向けて頑張りたい方は少人数制がおすすめです。
少人数制クラスおよび個別指導の医学部予備校は下記メディアで沢山紹介されていますので、参考にしてみて下さい。